M&Aそこが知りたい!――プロが教える 会社の上手な売り方 失敗しない買い方/目次
今後ますます活発化するM&A――改訂新版まえがき
先んずれば“機会”を制す――初版まえがき
1 なぜ、いま中堅・中小企業にM&Aが必要なのか
▽後継者不在の解決策、既存事業の強化策として注目されている
2 「買いたい会社」と「売りたい会社」――どちらが多い?
▽圧倒的な売り手市場は今後も続く
3 M&Aはどんなやり方(手法)で実施されるのか
▽中堅・中小企業では手続きが簡単で現金決済の株式譲渡が主流
4 事前の承認を得るべき”ステークホルダー“とは誰か
▽全員の賛同ではなく主要な人からの賛同を得るのがポイント
5 会社法の施行によりこれまでと変わった点は?
▽現金を得る選択肢が広がり、手続きがより簡単に
6 三角合併の解禁はオーナーにとって“追い風”となるか
▽事業承継も相続対策も解決できる
7 実際のM&Aはどのような手順で進められるのか
▽成約までに1年程度はかかる。2年かかることもザラ
1 売り手 売るメリットは大きいはずなのに、なぜ成約率は低いのか
▽生じるデメリットの多くは事前の対策で回避できる
2 売り手 「清算」と「第三者への譲渡」――どちらがトクか
▽税金により手取額に大きな差が出る
3 売り手 従業員に継がせることのメリットとデメリット
▽「継がせたい人物」より「誰が継ぐのがベストか」を考える
4 売り手 会社の“売り時”はいつなのか
▽「いますぐ売りたい」という会社は警戒される
5 売り手 依頼してから成約するまでどれくらいかかる?
▽通常は1年程度だが、相手が決まっていれば半年ぐらい
6 売り手 業績が悪化した会社でも売れるのか
▽赤字をカバーする不動産収入がある場合はどうか
7 売り手 会社の一事業だけを売却したいときはどうする?
▽売却方法により対価の受け取り方、従業員の雇用責任が変わる
8 売り手 株主が分散しているがどうしたらいい?
▽同意取りつけは売り手の責任。効率的な方法とそのポイント
9 売り手 名義株があるがどうしたらいい?
▽事前にきちんと処理しないと大問題になる
10 売り手 迷ったとき誰に相談したらよいか
▽具体的なアドバイスが得られる仲介機関がお勧め
11 買い手 買い手にとって“失敗”となるM&Aとは?
▽一定期間以内に期待したリターンが得られないケース
12 買い手 「買い手の50〜70%は失敗」と言われるワケは?
▽業容拡大には不可欠だがリスクを背負うのは買い手自身
13 買い手 買収に失敗しないために抑えておきたい留意点は?
▽買収後をにらみながら買収交渉にあたること
14 共通 仲介機関は何をしてくれるのか
▽仲介機関の役割と担当者に求められる能力
15 共通 仲介機関の使い方には二つのパターンがある
▽中立的立場のものと依頼人の立場につくもの
16 共通 報酬はどれくらい支払うのか
▽着手金は必ず必要。成功報酬は成約金額に応じて決まる
17 共通 どのような仲介機関を選べばよいか
▽業種・業態別の特徴をつかむ。名の知れたところなら安心
18 共通 仲介機関が決まったらアドバイザリー契約を結ぶ
▽契約の内容と留意すべきポイント
19 売り手 自社にふさわしい買い手を探すコツは?
▽意外と多い経営者の人脈。上手な仲介機関の利用法
20 売り手 知り合いの会社に買収を依頼するときの注意点
▽高圧的な態度の相手には断る勇気を持つ
21 売り手 自社にメリットをもたらす買い手の選び方
▽シナジー効果が期待できる将来性のある会社を選ぼう
22 売り手 上場企業へ会社を売る場合の留意点とは?
▽ハードルは高いが、それだけにメリットも大きい
23 買い手 有力な売り情報はこうして集める
▽業界関係者への積極的アプローチが好結果をもたらす
24 買い手 紹介された会社をどう評価したらよいか
▽同業の買い手ならではの目利きをはたらかせる
25 買い手 知り合いの会社を買収したいときはどうする?
▽経営者自らの打診は避け、仲介機関を利用する
26 共通 トップ会談・相手先訪問で注意したいことは?
▽まずは会社や社長の“人となり”を知る
27 共通 会社の値段はどうやって決まるのか
▽資産や負債を時価で見直し営業権を加える
28 共通 DCF法による評価と営業権の関係
▽DCF法の算定のしくみと営業権の考え方
29 共通 資産はあっても利益の少ない会社の評価は?
▽利益を生み出さない資産の評価は低い。かなりディスカウントされる
30 共通 創業間もないため資産も利益も少ない会社の評価は?
▽将来発生する利益の根拠やリスク予測が交渉のテーマ
31 共通 不動産を多く持つ会社の評価は?
▽まず本体との一体化で算定し、必要に応じて切り離しを検討
32 共通 節税により利益を抑えてきた会社の評価は?
▽節税対策とM&A対策は正反対。高く売るには節税をやめる
33 共通 関係会社を持つ会社の評価は?
▽出資の有無や取引関係の見直しが必要。再編も一考
34 共通 含み損益の資産がある会社の評価は?
▽節税効果を考え、含み損・含み益を評価する
35 共通 交渉成功は検討チームの編成次第
▽売り手に必須のメンバー・買い手に必須のメンバー
36 共通 交渉を成立させるのに必要な心構えとは?
▽交渉に独り勝ちはない。相互満足を得るのが基本スタンス
37 共通 希望価格の提示はどちらから行うべきか
▽売り手からもあれば買い手に提示させるケースもある
38 共通 双方の価格の開きが大きい場合はどうするか
▽売買の対象を限定するか、いったん諦める
39 共通 同業者と経営統合するときの留意点①
▽統合の形態は共同持株会社か合併か
40 共通 同業者と経営統合するときの留意点②
▽統合で新株を交付する際の問題点と対策
41 売り手 少しでも高く売るにはどうしたらよいか
▽同業者の中から相乗効果を見込める相手を探す
42 売り手 買い手に対しアピールすべき点はどこか
▽自社の商品価値を高めるにはここを伝える
43 売り手 株式譲渡をする際のうまい節税方法とは?
▽一部を退職慰労金にすれば手取額を増やせる
44 売り手 売り手企業の役員の処遇はどうなる?
▽必ずしも総退陣する必要はない。キーマンを残す方法も
45 売り手 役員の引継ぎ期間とその間の報酬はどうなる?
▽半年から1年が目安。額は税務上の問題がない範囲で
46 売り手 従業員の処遇はどうなる?
▽処遇維持は条項に織り込めるが大所高所からの判断も必要
47 売り手 社内での情報流出は絶対防ぐ
▽ときには経営者がウソをつくことも必要
48 売り手 買い手から要求された資料はすべて提出するのか
▽隠したい情報があっても、すぐに応じる
49 売り手 社長が差し入れている個人保証はどうなる?
▽買い手に解除を確約させ、契約書に解除条項を入れる
50 買い手 少しでも安く買うにはどうする?
▽自分たちにとっての価値がどれほどかを提示する
51 買い手 株式は何%まで買い取るべきか
▽“果実”を得るには100%取得が望ましい
52 買い手 金庫株(自己株式)は買収に使えるのか
▽新株の発行を抑えられるので合併や株式交換に有効
53 買い手 業績の良くない会社を買う際の留意点は?
▽できるだけ安く買い、1年で結果を出す
54 共通 基本合意とはどのようなものか
▽双方の合意内容を書面で確認するもの。一定の拘束力を持つ
55 共通 基本合意が成立したあとの留意点は?
▽交渉のヤマ場はこれから。協力関係を築く
56 共通 主要な取引先からの同意を取りつける
▽仲介機関と相談して事前に根回しする
57 買い手 買収監査(デューデリジェンス)とはどのようなことをするのか
▽何を調査する? リスクが見つかったらどうする?
58 共通 M&Aを完結させるための法的手続き
▽取締役会での承認からクロージング・役員変更登記まで
59 共通 最終契約書に盛り込まれるのはどんな内容か
▽売り手に責任を負わせるものが多い。チェックが必要
60 売り手 従業員への開示はどのように行うか
▽大きな変化はなく将来への飛躍を期待させる
61 買い手 買収した会社へ派遣される経営陣の心構えは?
▽コミュニケーションを徹底的に図ることを心掛ける
62 買い手 買収後にまず取り組むべき課題
▽管理面での対応と事業面での対応
1 “現代版のれん分け”MBOを実施するには?
▽メリットは大きいが実現できるのは超優良企業に限られる
2 会社の成長をM&Aで意図する際のポイントは?
▽買収戦略は自社の業界特性をよく考える
3 買収した会社の幹部・社員の協力を得るには?
▽売り手・買い手双方からなる“統合チーム”を発足させる
4 グループ企業が増えてきたときの問題解決法
▽グループ組織再編の考え方と具体的手法
5 これからは持株会社制によるM&Aが増えていく
▽持株会社制のメリットとデメリット。移行する際の課題
6 少数株主を強制的に整理する方法――スクイズアウトとは?
▽会社の定めにもとづいて確実に少数株主を整理することができる
①オーナーの遺志で会社売却
②わずか半年で買収した会社が民事再生
③買収の打診にも下請企業の悲哀
④業界内でウワサが広がり買収後に顧客流出
⑤価格交渉はこうして進められる
⑥痛恨の根回し失敗 ⑦重大リスクの発見――誰が責任を取るのか
⑧会社を訴えた軽視された元経営者
カバー装丁◎石田嘉弘
本文DTP◎ダーツ
木俣 貴光(きまた たかみつ)
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 チーフコンサルタント
千 葉県出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、出光興産に入社。販売店の経営指導や本社経理部にて管理会計などを担当。その後、プライスウォーターハウスクー パースコンサルタントにて大手企業のグループ組織再編や経営統合に関するコンサルティングに従事。2003年7月より現職。専門は、M&A、グ ループ組織再編、経営戦略、コーポレートファイナンス。中小企業診断士。米国公認会計士試験合格。名古屋市立大学大学院経済学研究科修了(経済学修士)。 主な著書に、『幸せな事業承継はM&Aで』(アーク出版)、『企業買収の実務プロセス』(中央経済社)、『図解 経営キーワード』(日本実業出版社・共著)、『戦略的M&Aと経営統合マネジメント』(社団法人企業研究会・共著)などがある。雑誌などへの寄稿、講演多数。
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