ベストセラーの仕掛人

■著者/植田康夫(監修)/新文化編集部(編)

■本体価格 2400円

■発 行 2005年12月

■ISBN   ISBN4-86059-038-3

■判 型 A5判

■ページ 360ページ  

 


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メガヒットは偶然の産物などではない!

出版業界は2004年、8年ぶりに対前年の売上がプラスに転じたものの、2005年は再び前年割れが懸念されるなど、長引く停滞期を脱しきれてはいない。

そんな中においても、会計学の本としては異例のヒットとなった『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』や、ドラマ化・映画化まですすみ、年を跨いでもに売り伸ばしている『電車男』や『世界の中心で、愛をさけぶ』などのメガヒットも誕生している。

年間7万7000点余りの新刊の中で、これらの本は何が他と違うのか、いかにしたらベストセラーを生み出すことができるのか、数多くの事例を取り上げ、そのアイデアとヒントを提供する。

 


▶︎もくじより

プロローグ

ベストセラーの作られ方——派手なヒット作と地道な話題作*植田康夫

 

第1部 〈2000〜2004〉出版界の動向とベストセラーの変遷

 

——月刊『創』特集座談会より

  植田康夫、清田義昭、佐野眞一、篠田博之 ほか

 

◎2000年の出版界

生き残りをかけた暗中模索の中で翻訳書のベストセラーが相次ぐ

 ▼ 本当に本は読まれなくなったのか?

 ▼ 専門知識をわかりやすく伝える書き手がいない

 ▼ 「インターネット書店」のせめぎ合いの背景 ほか

 

◎2001年の出版界

老舗取次の倒産などで閉塞感深まる。世相を反映し癒し系の本がヒット

 ▼ 老舗取次・鈴木書店が倒産に至った背景と経緯

 ▼ 売り方に工夫を凝らせばミリオンセラーは生まれる

 ▼ 読者の側に「書き手になりたい」志向が… ほか

 

◎2002年の出版界

不況脱出の道を探りながら“ハリ・ポタ騒動”に席巻された出版業界

 ▼ 2002年の出版市場 6年連続マイナス成長

 ▼ 初版230万部!! “ハリ・ポタ騒動”の舞台裏

 ▼ 加速する一極集中のメガヒット現象 ほか

 

◎2003年の出版界

ついに“雑低書低”時代の到来。ミリオンセラーは『バカの壁』1点のみ

 ▼ 出版物の販売額は7年連続の前年割れ

 ▼ 辞書は電子メディアが主流に

 ▼ 売れなくても新刊を出し続ける理由 ほか

 

◎2004年の出版界

販売金額が8年ぶりにプラスに転換。ミリオンセラー7点で店頭が賑わう

 ▼ 『電車男』のヒットで行きつくところまで行った

 ▼ ミリオンセラーは本を読まない人が読んだ本

 ▼ フリーマガジン、フリーペーパーの気になる拡大 ほか

 

 

第2部 〈2000〜2005〉話題のベストセラー 「仕掛け」徹底研究

 

——週刊『新文化』特集記事「ベストセラー・仕掛人」他より

 

◎2000年

 ◆『冷静と情熱のあいだRosso』『冷静と情熱のあいだBlu』

  同名小説を同時発売! アイデアの面白さで仕掛ける

 ◆『話を聞かない男、地図が読めない女』

  目利きの編集者の真骨頂。「売れる」という直感がズバリ当たる!

 ◆『「捨てる!」技術』

  素材・企画のイキの良さを新書ならではの機動力で実現 ほか

 

◎2001年

 ◆『チーズはどこへ消えた?』

  いわゆるビジネス書の堅さを徹底排除、96頁880円で初版2万部スタート

 ◆『金持ち父さん 貧乏父さん』

  タイトルや表紙イラスト、判型にこだわり、平易な表現で読みやすさを第一に

 ◆『新潮ムック 月刊シリーズ』

  毎回丸ごと一冊タレント一人。その上、低価格のムック写真集 ほか

 

◎2002年

 ◆『ザ・ゴール』

  専門用語を徹底的にやさしい言葉に置き換え、登場人物の一覧で読みやすく

 ◆『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』

  出版社一丸となった英会話体験が、読者への名アプローチ法を開発

 ◆『生きかた上手』

  日野原氏の一人称の語り口調で心に響く癒しのメッセージ

 ◆『幸せな小金持ちへの8つのステップ』『お金のIQ お金のEQ』

  広告宣伝ナシ。ネットとメール活用で最大限の効果

 ◆『天国の本屋』

  「絶対に売るべき本」と仕掛けたのは地方の書店店長 ほか

 

◎2003年

 ◆電子辞書『英辞郎』

  100万語達成後も採録が続く世界一安くて役に立つ電子辞書

 ◆『世界の中心で、愛をさけぶ』

  新入り出版社営業マンが既刊書から発掘した「セカチュー」

 ◆『14歳からの哲学』

  学校と教師に失望した出版社社長の父親がわが子に読ませたいと

 ◆『小さいことにくよくよするな!』

  編集トップと広告宣伝トップが同一人物。販促努力と宣伝戦略で長期販売中

 ◆『新実用BOOKS』シリーズ

  「生活ベースに」「安い」がたくさん売れる本作りのキーワード ほか

 

◎2004年

 ◆『ダーリンは外国人』『ダーリンは外国人2』

  “スキあらば楽しませたい”の入社2年目編集者の大サービス精神

 ◆『江戸三〇〇藩最後の藩主 うちの殿さまは何をした?』

  中高年の知的好奇心とウンチク好きを充分満足させた新書判

 ◆ 『骨単〜語源から覚える解剖学英単語集』

  懐かしい響きのネーミング、会社初の委託販売でベストセラー

 ◆『ダ・ヴィンチ・コード』

  日本の作家が取り扱わないテーマにもかかわらずブックフェアで編集者は直感!

 ◆『くれよんのくろくん』『くろくんとふしぎなともだち』

  配本前から、まず書店現場の人々に愛されるものでなければならないと ほか

 

◎2005年

 ◆『内側から見た富士通』『「国家破産」以後の世界』

  ネットとの違いは情報の信憑性。想定読者層は勝ち組ビジネスマン

 ◆『頭がいい人、悪い人の話し方』

  「誰にでも身に覚えのある内容だから人に勧めることができた」と普及担当者

 ◆『実録鬼嫁日記-仕打ちに耐える夫の悲鳴』

  建前としての小説を超えた本音としての「ブログ小説」

 ◆『失踪日記』

  家庭と仕事を放り出した漫画家が失踪の実話を漫画にし復活

 ◆ 『四日間の奇蹟』

  売上げを伸ばしている書店の手書きPOPを徹底研究 ほか

エピローグ

ベストセラーづくりに欠かせない仕掛け*清田義昭

 

 

 


著者略歴

■監修:植田 康夫(うえだ やすお) 上智大学文学部新聞学科教授。

1939 年生まれ。1962年、上智大学文学部新聞学科卒。1962年から89年まで(株)読書人編集部に勤務、取締役編集部長などを務める。89年に上智大学助教授となり、92年から教授。05年4月に特別契約教授の待遇となり、6月から(株)読書人取締役編集主幹を兼務。日本出版学会会長。

 

出版業界紙『新文化』

月刊『創』

清田 義昭(きよた よしあき) 株式会社出版ニュース社代表。

1943年生まれ。立正大学文学部哲学科卒。