巨大ダムの"なぜ"を科学する

 

■著者/西松建設「ダム」プロジェクトチーム

■本体価格 1800円

■発 行 2014年4月

■ISBN ISBN978-4-86059-131-1

■判 型 A5判

■ページ 182ページ

 


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アーチ式、重力式、中空重力式……コンクリートのダムにはどんな種類があるのか、それぞれのの特長は? コンクリートを利用しないアースフィルダム、ロックフィルダムはどうやって建設されるのか。山奥にダムを作るとき、建設資材や重機はどのように運ばれるのか。貯水すると見えなくなってしまうダム湖の湖底はどうなっている? 巨大な建造物であるダムの構造、建設方法、運用、建設資材など、ダムを科学的に解き明かす。


人々の生命と安全を支える巨大建造物 ―― まえがきにかえて

序章◆最新・最強の土木技術を結集して建設される巨大ダム

材料、設計、施工の合理化を実現! いま注目の「台形CSGダム」とは?/14

重力式コンクリートダムの最新技術「巡航RCD工法」とは?/18

なぜ「ダムのリニューアル」が最近のトレンドなのか/22

水を貯めるのが目的のはずなのに穴があいているダムがある?/26

ICT(Information and Communication Technology)技術はダム建設に、どのように活用されているのか/28

 

1章◆コンクリートダムからフィルダムまで「ダムの素顔」に迫る

▼建設される場所と条件で型式もデザインもまったく異なるダム/32

ダムのタイプって、どれくらいあるの?/34

建設されるダムの主流。重力式コンクリートダム/36

美しさだけが魅力ではないアーチ式コンクリートダム/38

コンクリートを使わずに建設されるダムがある!?/42

ロックフィルダムとはどんなダムなのか/46

エッ!?と驚くようなダムもある/48

左岸と右岸で材料が異なるダムもある?/52

 

2章◆建設前の調査から完成まで「ダム建設の真髄」に迫る

▼巨大ダム建設はどんな工程で進められていくのか/56

ダムの建設場所はどのように決まるのか/58

建設前にどんな調査を行なっているのか/60

なぜ、ダム建設の初期に「道路が造られる」のか/62

ダム建設のためにどうやって川を迂回させるか/64

コンクリートダム建設は何から始まるのか/68

ロックフィルダム建設は何から始まるのか/74

ダムの建設現場ではコンクリートが製造される?/82

ダムの堤体設計のときに検討されることは?/84

ダムの設計図はどうなっているのか/86

どのような方法で、コンクリートダムは天に延びていくのか/88

なぜダムは何層にも分けて建設されるのか/92

ダムの建設現場ではどんな重機が活躍するのか/96

ダム建設で行なわれる「グリーンカット」とは?/100

ダムの基礎をしっかり守るグラウチングとは?/102

どんな管理を行ないながらダム建設は進むのか/106

作業現場周辺や下流域にダム建設の影響はない?/112

酷暑、厳寒…建設中のダムは自然の猛威とどう闘うのか/116

ダムが全貌を現わしても「完成」とはならない?/120

 

3章◆貯水から放流、観測機器まで「ダム建設の機能」に迫る

▼多種多様なダムの機能。多くの設備や観測装置が設置されている/124

貯水池の水位はどのように管理しているのか/126

ダムの放流設備はどんな機能をもっているのか/130

放流はどこで操作するのか。すべて自動化されているのか/134

放流された水は、どうやって必要な場所まで運ばれるのか/136

大規模な放流をしても下流域の人々は安全なのか/138

ダムに設置された計器類は何を観測しているのか/140

地球にやさしい水力発電。ダムはどう関わっているのか/144

 

4章◆岩石からコンクリートまで「ダムの材料」に迫る

▼コンクリート、岩石、土…。ダムの建設材料は科学的・合理的に選ばれる/148

なぜ鉄筋コンクリートでダムを造らないのか/150

ダムとビルとでは使われるコンクリートが違う?/152

ダムの型式や部位によってもコンクリートは異なるのか/154

フィルダムには、どんな特徴があるのか/156

ダム建設にも積極的に採用されるプレキャスト/158

 

5章◆環境保護からダムの寿命まで「ダムの未来」に迫る

▼巨大ダムは自然環境を守りながら建設されている/162

切り崩した山の斜面をどうメンテナンスするのか/164

ホント!? ダムには魚の道や噴水がある?/166

大雨、洪水、強風、豪雪…。自然災害にも強いダム/168

未曾有の大地震にもダムは耐えられるのか/170

ダムの寿命はどれくらい? 永久に使えるものなのか/172

 

[コラム]

防潮堤でも活用されているCSG工法/17

意外な役割を果たした利根川上流のダム群/30

ダムは4700年以上も前から人々の暮らしを支えていた!?/45

時代とともに進化するアースダム/54

ダムの内部がどうなっているか知りたい人へ/122

台風のもたらした大雨にダム群が連携して洪水調節/129

雨不足でも大丈夫?ダムによって守られている暮らし/146

アースダムとロックフィルダムの盛立材料はどこから採取するのか/160

 

[VISUAL COLUMN]

写真で見る「月山ダム」ができるまで/70

写真で見る「久木野尾ダム」ができるまで/78

 

用語解説/174

カバーデザイン/石田嘉弘

カバー写真/SHASHINKIKAKU/SEBUN PHOTO/amanaimages

カバーイラスト/田中英樹

口絵デザイン/デザイン事務所ユズ・佐藤ゆかり

本文イラスト/つのだ・さとし

本文DTP/ニシ工芸

編集協力/ダムマニア・宮島咲

 

 


▶︎著者略歴

■西松建設「ダム」プロジェクトチーム

 

西松建設株式会社(本社 東京都港区)は、1874年に創業された我が国を代表する総合建設会社である。建設事業、開発事業、不動産事業が主たる事業内容であるが、現在は土壌・大気浄化等の環境関連事業や太陽光発電を始めとした再生エネルギー関連事業、新規事業としてLEDを使用した野菜工場事業等多角的に事業展開している。

大型土木工事を得意とし、ダム、トンネル、鉄道を始め数多くの施工実績を有する。特にダムの歴史は古く、国内で150以上のダムを建設した。2013年に竣工した胆沢ダムの奥州湖に沈んだ石淵ダムは、日本で最初に施工されたロックフィルダムであり1953年に完成させた。海外でも東南アジアを中心に20以上のダムを建設している。現在の中国と北朝鮮の国境に水力発電用ダムとして1943年に水豊ダム、香港では人口増加に伴う上水道用ダムとして1965年にロア・シンマンダムを完成させ、現在も現役として活躍している。最近では、新しい形式である台形CSG工法により嘉瀬川ダム副ダムを完成させた。

「ダム」プロジェクトチームは、本社土木事業本部に置かれ、施工計画や新技術開発などの業務を行っている。メンバーはダム施工者として最難関の資格であるダム工事総括管理技術者を中心に組織されている。ダム工事総括管理技術者は現在600名程度の会員数を有しており、うち西松建設では35名を数える。